当たり前の努力ができる自分になる!明青学院 塾長ブログ

久喜市で成績アップを目指すならココ!明青学院は中学生対象の高校受験専門塾です。塾での日常の出来事や勉強についてなどを「人に伝える」練習として綴っています。

プライドで飯は食えぬが、プライドがないと生きていけない

 これは、まだ明青学院でマンツーマンの個別指導を行なっていた数年前の話です。
  
 当時、個別指導の講師(大学生)が不足していて、講師の募集を行いました。その時に採用した大学生の中に、某工業高校を卒業して、春日部にある某大学に進学した彼がいました。
 
 工業高校から単科大学といえども大学に進学する人はほとんどいないはずです。専門学科の学校の授業では受験に向けての学力は賄いきれません。受験勉強も独学か予備校頼りになるはずですので、進路変更はとても大変です。きっと彼はそんな環境の中で頑張って大学進学したのでしょう。
 
 やる気に満ち溢れていたので、とりあえず採用したのですが、「頑張った」感がとても強い。
 
 塾講師になるためには、自分が担当する教科(自分の得意科目)の勉強をしてもらい、何回も模擬授業を行い指導スキルをアップさせていきます。彼が工業高校に進学したということは、中学時代の偏差値は50前後です(あくまで推測ですが、多分合っている)から、中学生を教えるにはかなりの勉強が必要になります。生徒の担当になる前に高校入試レベルの問題が全部解けるのはもちろんのこと、学校の先生が使用する指導書を使って教え方を勉強してもらいました。
 
 その後の模擬授業では「〇時間予習してきました」と自信満々です。しかし、実際にやらせてみると、知識も教え方もとても教科を担当できるレベルではない。その旨を伝えると、「僕は頑張って予習してきたんです。」と一向に自分の力不足を認めようとせず、自分なりの頑張りが通用しないことを分かってもらえなかった。
 
 結局、何度かそれを繰り返し、実際に生徒に教えることなく塾を去ったのです。
 
 彼にとってのプライドは、工業高校から大学へ「頑張って」進学したということであり、周囲の人(高校の同級生)より頑張って勉強したというだけのことです。そして彼の過ちは、それが社会的というか、もっと広い世界で見たときに大したことないと思えなかったことです。
 
 旧帝大早慶に進学する人は、少なくとも中学時代からかなりの勉強を積み上げてきたはずです。それが肉体的・精神的な苦労を伴う努力であったとしても、いつしか習慣になり、結果として大学進学を勝ち得たということです。そんな人たちの努力を彼は想像できなかったのです。たった1年あるいは数ヶ月の自分なりの頑張り・努力のみが全てだったのです。
 
 自分なりに頑張ったという実感は大切です。その小さなプライドがなければ、自分に自信が持てず(自己肯定感と言います)自分を否定し続けてしまうでしょう。しかし、しっかり周囲を見回し、あるいは想像し、自分の頑張りや努力がどの程度のものかを客観的に判断する眼を持たなければ、単にプライドだけ高く使えない人になってしまいます。
 
 小さなプライドを持ちながら自分を磨き、周りを想像しながら自分を磨くことで、プライドは大きくなります。そして、それに胡坐(あぐら)をかかずに、素直に人の意見に耳を傾ける人間性を持つことで、皆さんはさらに大きく成長します。
 
 新たなスタートです。勉強して自分を磨いていってください。
 
 (彼はどこで何をしているかな~)